カンファレンスで自分の意見が言えない!何も思いつかない…。やる気ないと思われちゃうけど、どうしたらいいの。
看護学生の時、はたまた就職してからでも看護師にはカンファレス(話し合い)がつきものです。
しかし、「自分の意見が言えない」「何も思いつかない」「うまく話せない」という方、多いんじゃないでしょうか?参加する意欲はあっても、言葉は出てこず実習指導者や先生、上司からの目線が気になり下を向いてしまう。「あなたの意見は?」なんて聞かれるのが恐怖でたまらない…。私、やみかんもよくありました。今でも苦手意識は消えません。
しかし、いつまでもうまくできないままでいると苦しいのは自分。とてもストレスですよね。
そんな方のために、現役看護師やみかんが実際に使ってきた、
カンファレンスを乗り切る5つのテクニックをご紹介します。
他の人の意見に賛成(反対)する
まずはこれ。いきなり新しいアイディアを出すのは大変です。経験や知識がないと中々できません。
最初は意見にクオリティを求めてはいけません。最初から出来る人もいるけど、人には得意不得意があるので仕方なし。はじめはやる気をアピールです。だんまりし続けて怒られないためにもね。
なのでまずは、他の人の意見に賛成(もしくは反対)しましょう。自分の立場を明らかにするのも、立派な意見です。カンファレンスに参加していることになります。
ただ、「私も同じ意見です」というだけでは「適当に言ってるだけじゃないの」なんて思われてしまうかも。
なのでさらに+αを付け加えましょう。このαは、当たり前の基本的なことでいいんです。
例えば、「感染対策のために手洗いをした方が良いです」という意見があったとします。それに対して「私もそう思います。処置をした後の看護師の手は汚染されているので手洗いした方が良いです」と当たり前のことを言います。なぜそう思ったのか理由を添えて言うだけ。
これでOK。
先輩同士の意見が対立していたとして、どっちも正しいと感じることもあります。そういう時は「Aさんの意見は患者さん目線で良いと思いました。でも、看護師の業務の負担を考えてミスを減らすならBさんの意見もありだと思います」のように、思ったままを伝えましょう。
苦手な人はこれも難しいと思うかもしれません。だから、カンファレンスの間にしっかり考えます。他の人が意見を言っている間はボーナスタイム。焦らず、自分の中でこの意見の根拠を探します。どうしてこれをした方がいいのか、「なぜ?」と問いかけ自分の頭をフル回転させて、当たり前でいいから、理由を見つけましょう。
もしなーんにも考えられなくて頭が真っ白になった場合。
理由が思いつかないなら「私もそう思います」とだけ言って場をごまかします。順番に発言しているなら「はい、次の人どうぞ」って感じで視線を横に向けるとか、どうでしょうか。ここが一番苦しいですが頑張りどころ。
はたまた逆に、余裕があるなら賛成意見に違う切り口をプラスして「手洗いは看護師の身を守るだけじゃなくて、他の患者さんへウイルスをうつすこと(水平感染)も防げます」なんて言えたら上出来です。
反対意見を言うのは、うまく言葉が出てこない人にとっては難しいかなと思います。でも、自分の中で経験や根拠に基づいているのなら言っちゃってOKです。
喧嘩にならないように言い方には気をつけてくださいね。例えば「手洗いが大事なのは分かります。でも、実際に忙しいときは中々手洗いに戻る時間がないのでアルコール消毒でもいいかと思います」みたいに。相手の意見をまず肯定してから自分の意見(反論)を述べる「イエスバット法」を使いましょう。
他の人をまねる
まず上の方法で1回目のカンファレンスを乗り切ったとします。
その時、できればぜひ自分と他の人の発言をメモしておきましょう。あとから議事録(会議のまとめ)が作られるとしても、細かな発言は省略されちゃうので、自分用のメモはした方が良いです。
メモを参考に、次のカンファレンスに向けて、他の人がどんな風に発言していたのかを書き出します。細かく一語一句違わず、とは言いません。議題やその場に出ていた意見に対してどう反応したのかパターンだけ分かれば大丈夫。参加者だけでなく、学生なら指導者や教員、看護師なら師長など、上の人の発言もおさらいします。
・新しい意見を述べていたのか。
・テーマに対して質問をしていたのか。
・誰かに賛成・反対していたのか。
・テーマの根本的な原因を深掘りしていたのか。
・新しい切り口で突っ込んだのか。
・話し合いの本筋がずれていると修正していたのか。*
自分の中にパターンを蓄積させます。他のテーマでも使いまわしができそうな発言があれば、どこかに書き留めて発言パターンをストックしておきましょう。
そして、次の会議ではパターンストックを発動!
それっぽいことを言って乗り切ります。(*最後のパターンは多用厳禁。厳密には意見じゃないので)
このカンファレンスでも、頑張ってメモは取りましょう。どんどんストックを増やしますよ。発言するだけでいっぱいっぱいかもしれませんが、発言し終わったらメモに回って大丈夫。
これで、少しは安心感につながると思います。ちょっとづつ苦手意識を薄めていきましょう。
学びを深める
ここからは自己研鑽(じこけんさん)。自分で勉強していきます。
面倒くさくて嫌ですよね、ただでさえ学生や新人は疲れやすいから無理は禁物。出来る範囲で大丈夫ですよ。
私が会議で発言できない理由の一つに、「こういうこと言ったら、勉強してないってばれちゃうかな」「ここがよくわからない。質問したいけど、知ってるのが普通なのかな」と自信がなくて言えないことがありました。
なので、その不安を解消していきます。
まあでも、勉強なんて果てがないし、ぶっちゃけ新人が「??」って思ってることはベテランでもわかってない時あります。先輩が自分と同じ意見・疑問をぶつけてくれた時は「あんたも知らんのかい」かつ「この人英雄か」って思いますね。
全てを勉強しきるなんて無理なので、自信をつける程度で大丈夫です。日々何となく仕事をしている中で、あれっと思ったことをメモして休憩時間にスマホで調べるなど、ちょっと意識を変えるだけで良いですよ。
経験を積む
ここは自分の力ではどうにもならない!ことが多いので、時の流れに身をまかせます。もし余力があるなら、体験したことないものは、積極的に参加・見学してみてくださいね。(その場の雰囲気が許す限り)
実習や看護経験を積むと自然と意見が出るようになります。
カンファレンスで「患者を転倒させないためにどうするか」のような議題があったとします。今までに何度か高齢者を受け持ったことがあるなら、それは強みになります。あの時、あのおばあさんはこうだったな、あのおじいさんはこうだったな、と具体的に思い出して考えられますよね。
また患者さんの情報をより詳しく知ることが出来ていれば、
出てきた意見を採用した場合の脳内シミュレーションがしやすくなりますよ。
実際、私がしっかり自分の意見が話せるようになったのは、就職して2,3年経ってからです。遅かったけど、なんとかやれてるから大丈夫なのです。
人・環境の変化
最後に、これも自分では動かしようがないことですが、安心のためにお伝えします。
人が変われば、意見も出しやすくなります。その日のメンバーが優しい人が多い、とか。あとは、ベテランさんが部署移動して自分がだんだんと古株になると、自然と意見が出しやすくなります。
なので、どんなに意見が出ない人でも、数年たてば出来るようになるので安心してくださいね。
まとめ
最初は誰でも、うまくカンファレンスが出来ません。あの怖いベテランだって先生だって、最初はうまくなかったはずです。全て経験がものをいいます。
だから「自分はダメなんだ…」なんて落ち込む必要はないのです。
カンファレンスがうまくいかないと悩んでいる時点で、あなたは立派な看護師(学生)さんです。元気を出して。
本当にダメダメな人はいちいちそんなこと考えませんから。その気持ちを大事にしてくださいね。
この記事が、あなたのストレスを少しでも軽減できることを願っています。
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