【体験談】新卒で精神科看護師ってどうなの?メリットとデメリットは?参考になるブログの紹介

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精神科で働きたいけど、新卒で行くのはやめた方がいいのかな?新卒で精神科に行く人はいるの?メリットとデメリットは?

精神科の看護師は一定の人気があります。

基本的に残業が少ないことや比較的人間関係が良好なことが多いためです。

私、やみかんも高校→看護専門学校→精神科看護師と新卒ストレートで精神科看護師になりました。

なので、よりリアルな意見をお伝えできるかと思います。

今日は新卒で精神科に入ろうか悩んでいる看護学生さんのために、

新卒で精神科にいくメリットデメリットを紹介していきます。

最後にはおすすめの精神科看護師ブロガーさんも紹介しますので、ぜひご覧くださいね。

新卒で精神科に行くメリット

新卒で精神科にいくメリット①人間関係が良好

働く中で一番大事なのって人間関係じゃないでしょうか?

精神科看護師は比較的人間関係が良好だと思います。

なぜなら、男性看護師が多いからです。

私がいたところは職員の半分よりちょっと少ないぐらいが男性でした。

びっくりすることに定年間近の男性看護師もたくさんいます。

女性ばかりの職場だと、ギスギスしやすいものです。

男性が間に入ってくれることで、ギスギス感は生まれにくくなると思います。

ここの雰囲気の違いは、実習に行ったことのある方なら感じることが出来たのではないでしょうか?

また精神科は働いているスタッフがメンタルヘルスのプロ、ということもあります。

患者さんに怒りのコントロール方法を教えているぐらいなので、感情コントロールについて知識が豊富です。

真面目な看護師であれば、蓄えた知識を患者だけでなく自分にも適応させるはず。

また職員同士でお互いの特性を把握してサポートしあっていることもあります。

「あの子はアサーティブ(自分も相手も気付つけないコミュニケーション能力)に話せるから、一緒に患者対応してもらおう」「あの人は急なことが起きるとパニックになりやすいから、集中して業務が出来るようにサポートが必要」といった風に、お互いの得意・不得意をフォローしあっている現場をたびたび見ます。

精神科では、画一的なスタッフよりも個性豊かなスタッフが多い方が良いと先輩に言われました。

患者が話しやすい雰囲気を作るためだったり、社会性を身に着けていく中で、家族のようであったり協力者であったりと様々な役割が求められるためです。

なので、スタッフ同士でお互いの個性を認め合う風潮があるのかもしれませんね。

他にも、人間関係が良好な理由としては、後述する残業が少ないこと、つまり時間に追われることが少ないことも要因だと思います。

時間に追われていると、スタッフ間のコミュニケーションが雑になってきてしまいますよね。

精神科ではそういったことが少ないので、新人にあれこれ教える時間がとれます。

なので、比較的優しい人が多く感じるんだと思います。

どんなに給料が良くても、人間関係が悪いところでは長く働き続けることは難しいと思うので、人間関係の良さは一番大事だと思います。

新卒で精神科にいくメリット②残業が少ない

最初の方でもお伝えしましたが、精神科は基本的に残業が少ないです。

職場にもよるでしょうが、一般科と比べると差は明らかです。

手術がなく、採血や点滴などの処置が少ないので時間に追われることがないのです。

実際に慢性期病棟で働いていた私も月の残業は1~5時間ほどです。

カルテに書く内容に悩んで15分ぐらい遅くなったり、終業時間ギリギリの時に緊急入院があった場合にのみ多少延長しましたが、いずれも1時間程度の残業がほとんどです。

注意しないといけないのは一日に何件も入院の来る可能性のある急性期病棟(いわゆるスーパー救急)などです。

慢性期では、入院から3カ月以上経過した患者さんや、退院後すぐに調子の悪くなった患者さんが入院していることがほとんどです。

もしくは他病院からの転院ですが、これらはある程度入院する時期の予測がつくので、一日に何件もということはなく調整できることが多いのです。

残業が少ないと、終業後の時間を有効に使えるので、例えば友達とご飯にいくなどといった予定が組みやすいです。

ワークライフバランスがとりやすいですね。

逆に、一般科病院に就職した同級生は、1日に3時間程度の残業が当たり前といった過酷な環境でした。

17時に終業予定でも20時に帰れれば良い方で、ひどい時は21時や22時に帰宅することもあったとか。

夜遅く帰宅して、次の日も日勤だなんて耐えきれないですよね。

自宅と職場の往復で、休日は体を休ませることにめいっぱいでした。

残業が少ない環境で働くことは、長く働き続けていくためには重要なポイントです。

新卒で精神科にいくメリット③ 患者さんとじっくり向き合える

精神科では一般科よりも患者さんの入院期間が長いです。

少し前のデータになりますが、平成30年の精神科平均在院日数は274.7日です。(厚生労働省のデータより)

全病床の平均が29.1日であることと比較すると10倍近くですね。

※国際的にも日本の精神科の在院日数は長いので、これでも年々減少させているのです。

精神科では良くも悪くも患者さんの在院日数が長いので、じっくりと向き合う時間があるわけです。

私が出会った中では10年以上入院している患者さんもいました。

誇れることではありmさえんが、ともかく、精神科では時間をかけて患者さんと関われるので、信頼関係を構築して、看護計画を立てたり指導・教育をすることができます。

私は学生のころ、看護計画を立てるのが苦手でヒイヒイ言ってましたが、精神科では余裕をもって計画を考えることが出来るので助かりました!

私が新人のころは、まず患者さんと関わることから始まりました。

医療処置や事務処理の無い空いた時間は、食堂(患者さんがお昼間過ごすホール)に出て患者と関わってきてね、と言われたのです。

なので、毎日患者さんと花札やトランプをして過ごしていました。

急性期病棟では少し違うかもしれませんが、私がいた慢性期病棟は高齢の患者さんも多くデイサービスのような雰囲気です。

学生のころも、食堂で看護師が新聞を読んだりするのも看護の一つ、と教わったことがあります。

食堂に看護師がいることは、患者同士のトラブルを防ぐことにもつながりますし、余裕がある看護師のもとにふらっと患者さんが来て悩みを相談されることがあります。

セカセカ業務に追われている看護師ばかりだと、患者さんも遠慮して言いたいことが言えないのです。

よそからみたら遊んでいるように見えるかもしれませんが、大事な仕事の一つなんですね。

食堂に看護師がいる時は、比較的患者さんが落ちついて過ごせるように感じます。

新人でもできる、肩肘張らない気軽な関わりから徐々に患者さんとの付き合い方を学べたのは、のんびりな性格の私には合っていたので良かったなと思います。

新卒で精神科にいくメリット④夜勤が楽

精神科では夜中の点滴交換などがほとんどないので、夜勤がとても楽です。

身体的には問題ない方が多いので、急変とかはよっぽどないです。

なのでしっかり休めます。

あるとしたら、おむつ交換や転倒しないように見守り、といった具合でしょうか。

あとは認知症の方が、他の人の部屋に入ったり迷惑行為をしないように見守ることもあります。

患者さんが寝ていればやることは、朝食まで業務はほとんどないです。

自分の学習の時間にあてたり、朝に備えてしっかり休憩を取ることが出来るのは大きなメリットだと思います。

新人さんと夜勤を組むのは大抵ベテランなので安心です。

ただし、看護学校と繋がっている病院の場合、1~2年目看護師+学生で夜勤を回すところもあるそうです。行きたい病院が看護学校を併設している場合は少し注意かもです。

新卒で精神科にいくデメリット

メリットをたくさん紹介しましたが、もちろんデメリットもあります。

そちらも紹介しますね。

新卒で精神科にいくデメリット①手技が身につかない

これを一番心配されている方も多いのではないかと思います。

実際、精神科では処置の回数が圧倒的に少ないので医療処置の技術・手技が身につかないのは本当です。

看護師になって、バリバリ働きたい!採血が好き!という方は、少しガッカリしてしまうかもしれません。

私の1年目の採血実施回数は2回でした。

同じころ、同級生は1日に10件ほど採血していたので差は歴然ですね…。

精神科ですと、採血は入院時や特定の薬剤を内服している患者は週に1回、長期入院の方は数カ月に1回の定期採血のみになります。

運悪く当たらないと中々、採血の機会がないかもしれません。

1年目は周りも気にかけてくれるかもしれませんが、積極的に先輩方にアピールをして採血の機会を譲ってもらう必要があります。

点滴もする機会が少ないです。

あるとすれば、身体的な不調、重度の摂食障害、拘束、修正型電気治療をおこなっている患者さんなどがメインでしょうか。

一番多かったのは修正型電気治療(ECT)のルート確保です。

点滴のための血管確保ですね。

こちらは一時できなものなので、輸液ポンプは使わずに手落とし(手動で滴下数調節)します。

あまりに機会がないので、輸液ポンプの使い方を覚えたのも2年目以降でした。

注射に関しては、筋肉内注射が多いです。

薬に対して拒否的である(服薬コンプライアンスが悪い)などする場合、3~4週間に1回筋注をすれば効果が持続する薬剤を使用することがあります。

また、不穏状態の患者さんがいた時、本人と周囲の安全を確保するために、鎮静をかけるため筋注をすることもありました。

ベテランの看護師が暴れている患者の制止にまわり、比較的若いスタッフが筋注を実施することが度々ありました。

また、患者さんが急変した時対応についても、精神科の経験しかない人ばかりだと戸惑ってしまうことが多いです。

一般科を経験したことあるスタッフがいると心強く感じます。

病院でも、経験が少ないことを危惧して、新人さん向けに看護手技の研修・演習を行うことが多いです。

個人的には、病棟の中に、精神科歴が長いスタッフと一般科経験したスタッフがバランスよく配置されていると、議論も活発になりますし良いなと思います。

新卒で精神科にいくデメリット②暴力にあうリスクがある

看護師の3Kのひとつ「危険」ですね。

正直、暴力に合うリスクはあります

お給料にも「危険手当」がついていることがあります。

私は1年目のころに患者さんに蹴られたこともありますし、その後も大事には至らないほどの暴力に数回遭遇してはいます。

ただ、これは一般科でも認知症の患者にたたかれた・引っかかれたということはありますので、精神科特有ではないのかもしれません。

病院でなくても、介護の現場では認知症の患者さんに叩かれたけど、泣き寝入りなんて話題が度々上がるぐらいです。

「精神科」と聞いてイメージする「暴れている怖い患者さん」、数は少ないですが、いることはいます。

基本的に、暴力リスクの高い患者さんは隔離されていることが多いです。

新人は対応に慣れていないので一人で直接関わることはありませんし、先輩方も担当につけることはないと思います。

一番気を付けなくてはいけないのは、一般病床で落ち着いて過ごしている患者さんが急に調子を崩した時です。

新人さんは暴力の対象になりやすいです。

女性、若い、自信がなさそう、といった要因が暴力の対象になりやすいと言われているためです。

精神科では暴力を起こさないためCVPPP(シーブイトリプルピー)といった技術が提唱されています。

病院で研修を受けることがあると思います。

暴力を起こさないための技術を学んでいくことになります。

殴る・蹴る以外にも「暴言」も暴力と捉えますので、それも含めると暴力を受けたことがない、という看護師はほとんどいないでしょう。

新卒で精神科にいくデメリット③掃除が大変

こちらも看護師の3Kのひとつ「くさい」です。

調子の悪い患者さんはうまくトイレに行くことができません。

特に隔離させている患者さんや、重度の知的障害がある場合、床におしっこやうんちをしてしまう方がいます。

その掃除をするのは基本的に看護師なので、けっこうキツイです。

少し汚い話になりますが、調子を崩した患者さんはたまにとんでもない行動にでます。

服を脱いで全裸になる、床におしっこやうんちをする、のは序の口で。

うんちを手でいじる・床に塗り広げる、うんちを食べる(弄便・食便)など…。

発見するたびに「ひぃっ!」とビックリしてしまいます。

徐々に「またやってるか~」なんて慣れていきますが。

中には毎日8~10回ぐらい床をふいたり、壁の掃除をする必要のある患者さんもいます。

暴力リスクの高い患者さんを男性看護師が見つつ、女性スタッフが掃除する、といった光景もちらほら見ます。

こういう方は一般科にはあまりいないでしょうから、精神科は掃除が大変かなぁと思います。

精神科から一般科に異動できる?

結論から言うと、可能です。

精神科看護で培ったコミュニケーション技術はどこでも役に立ちます。

そして、看護師は常に人材不足です。

実際に精神科に入ったけどやっぱり看護技術を極めたいから一般科に行ったという方もいます。

ただし、難易度はかなり上がるといっていいでしょう。

就職して早めに転職するのならいいのですが、数年たっていると「新人」とはみなしてもらえず「経験者」という扱いを受けます。

なので、求められることのレベルが高くなります。

また新人向けの研修を受けられず、独学で勉強を進めないといけない可能性もあります。

さらに、精神科と一般科では働き方が全く違うでしょうし、一般科の方が身体的にハードな業務だと思っています。

実際に私の病院でも、一般科に転職した人がたまにいますが、数年以内にはやめるか戻ってきています。

転職先が残業の多いハードな職場だったせいでもあると思います。

なので、一般科への転職を成功させるには「早め」「職場をしっかり調査(ハードじゃないか)」「採用者向けの研修はあるか」がキーポイントになるのでは、と思います。

結論

新卒で精神科看護師をしている私ですが、結果的には精神科に就職して良かったと思っています。

一般科に行った同級生よりはよっぽど、ワークライフバランスが良かったです。

メンタルヘルスについての知識は自分にも活かせますし、コミュニケーション技術を磨くこともできました。

今まででも新卒で精神科を希望する人はいましたし、実際に就職してきています。

今後のキャリアに関しても、特に後悔していることはありません。

精神科でバリバリ働いて、認定をとっている先輩もいます。

私は「体の中」よりも「頭の中」「心」に興味があったので、精神科で働けて満足しています。

もし、新卒で精神科に行こうか悩んでいる方がいれば、参考になれば幸いです。

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一口に精神科と言っても病院によって違いはあります。

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ハチさん運営の『ハチブロ』

精神科看護師のハチさんが運営する「ハチブロ」。

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ハチさんは一般科から精神科Nsに転職した方なので、双方を比較したより信頼性の高い情報をゲットできます。

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コメント

  1. whoiscall より:

    Great post.

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